あれるげんふりー

アレルゲンフリーと謳った音楽3割 雑談7割の添加物まみれブログ。

Frankie Rose - Herein Wild

 

f:id:wassao:20160702011855j:plain

米国産インディーポップFrankie Rose、前作から1年ぶり2013年リリースの3rd。

元Vivian Girls、ドラムもギターもこなすオールラウンダー女声Voによるソロ作。

前記事に続きガッツリとジャケ買い

こういうモノクロ&アーティスティック系にも弱いです。ここまで弱点が多いと、逆に何に強いのか…ちょっと自分でもわからないです。

 

さて、いきなりですが内容いっちゃいましょう。

ディストーションを効かせたノイジーなギターの中を浮遊感のある声が、のらりくらりと掻い潜っていく。そんなノイズポップからオープニングを迎えます。

オープニングのノイジーさを潜り抜けた先は、見事なまでに甘美なインディーポップですよ。ギャップ萌えってやつですかね。男って単純です。

「ふんわりコットン100%な女声」…このフレーズだけで激しく悶絶するもんですよ、男は。今勝手に決めつけましたけど。

そしてメロメロになって忘れかけてる頃を見計らって、終盤にはピリッとノイジーなギターをまた出してくるんです。そしてまた甘美に戻る…。

完全に手玉に取られてます。手のひらの上でコロコロ踊らされてます。私って単純です。

そして、最後の"Requiem"。2分弱と比較的短めですが、優しいトランペットと持ち前の美声でしっかりと鎮魂してくれます。こちらとしても本望です。

 

合計時間37分と比較的コンパクト。そのお陰で間延びせず、スッと心地良く、気付けば最後まで聴き通していました。

時に明るく、時に気だるく。そんな甘さと叙情性が絡み合った作品です。オススメ。

 

どうやら調べてみると、1stアルバムではノイズポップを軸にしていたとか。

この3rdに辿り着くまでに紆余曲折を経て、彼女なりに磨き上げてきたといった感じですかね。

個人的には大成功だと思います。

 

いやぁ、Frankie Roseの声にまんまとやられました。

今回は声にやられましたけど、恋愛感情って実質複雑ですよね。

現実世界でいう「足が速いから好き!」みたいな純粋な子供だからこその野生的な思考は、大人になると無くなってくるんですかね。

お金があるから好き!も考え方によっては孔雀の羽みたいなもんで、求愛行動のれっきとした道具なのかも。

そうなると十分に「お金=純粋」の方程式が成り立っちゃいますね…野生的です…。

野生的って奥深いですね…Herein Wildなだけにね…Wild…ね…。

(泣けるほど上手いこと言ってもうたわー…。)

 

結論 : 一人の女性に手のひらで踊り狂わされるマリオネットになりたいどうしようも無い男たち、野生的(Wild)の真の答えを探したい人たちにおすすめ。


-------------------------------

【トラックリスト】

1.You For Me

2.Sorrow

3.Into Blue

4.The Depth

5.Cliffs As High

6.Minor Times

7.Question/Reason

8.Heaven

9.Street Of Dreams

10.Requiem

 

YouTube

2.Sorrow


Frankie Rose - Sorrow

 

Amazon

Herein Wild

Herein Wild

 

 

-------------------------------

Blindfold - Faking Dreams

f:id:wassao:20160701121116j:plain

アイスランド産ポストロックBlindfold、前作から4年ぶり2009年リリースの2nd。

男声Voを擁する5人構成。

事前情報は皆無のガッツリジャケ買いです。

こういう見るからにアンビエントで、マイナスイオン出しまくってそうなジャケットに滅法弱いんです。疲れてんのかな。

 

さて、Blindfold…日本語で「目隠し」って意味らしいです。

我がキャリアで目隠しと言いますと

 

アイマスク持ってない。

スイカ割りした事ない。

いかがわしいお店は行った事ない。

だーれだっ!って異性からされた事ない。

目隠ししたまま歩かされて、指定された場所で外すと、目の前にはたくさんの友達と誕生日ケーキが…とかない。

 

ご覧の通り、何一つ汚れない、純真無垢な乙女的半生を送って参りました。

まるで花言葉が「純潔」である白百合を擬人化したかの様な、ゴリッコリの体型と顔面の持ち主でございます。

 

そんな私が持ち前のピュアな気持ちで聴きました。

ファーストインプレッションは、透き通ってる。

泥水にこのアルバム聴かせたら見事に分離するだろうなってくらいに。

怪しい業者が老人相手に押し売りする浄水器なんかよりよっぽど綺麗に濾過されそう。

とは言っても、しっかりとしたバンドサウンドを聴かせてくれるので、「取り敢えずフワフワさせときました」的な、その場しのぎの退屈ミュージックではありません。

まるでジャズの生演奏を聴きに行ってるかの様な臨場感もありますね。

そんなサウンドに乗せて、Voも例外なくシルクの様な声質で、耳を優しくさすってくる感覚。

果たして宙に浮いているのか、氷の中に閉じ込められて寝てるのか…己の所在地を見失うかのような、夢見心地ポストロックでございます。

ですので、基本的に軸はブレずに始終アトモスフェリックな仕上がりです。

しかし、分離した泥は底にあるわけであって。

何処となくMuseを彷彿とさせたり、サイケデリックロック調になったりと、ほんの少しずつ色んな表情をのぞかせています。

そのほんの少しが、ちゃっかり良い仕事してます。

 

いやー、素晴らしい。良盤ですね。

同郷のSigur RósやSólstafir、はたまたドリームポップのMewなんか好きな方には堪らんと思います。あと不眠症の方にもオススメ。

 

やっぱりポストロックは、ホットのブラックコーヒーをお供に、しんとした空気の中で聴きたい。

寒い寒い言いながらこういうの聴くと、一周回ってハイになるもんです。

ジャケットの様な、雄大な滝を目前とする霞みがかった自然の橋の上なんて最高ですけど。

となるとBlindfoldの生誕地、アイスランドでじっくり堪能したいところです。

しかしそうは言っても、そこそこの財力、そこそこの余暇、そしてこのアルバムを聴くためだけに from 島国 to 島国 する様な引く程の行動力がないと無理な話です。

ですので、上記に該当しない圧倒的マジョリティの方々は国内で手を打ちましょう。

 

結論 : ちょっとアイスランド遠いから、栃木県の戦場ヶ原あたりで手を打ったらどうでしょうか。それでもダメなら大人しく家で聴いてください。

 

-------------------------------

【トラックリスト】

1.Falleg Depurd

2.Sad Face

3.Faking Dreams

4.Fit You

5.Wait

6.Caffeine & Sleeping Pills

7.Hungry Heart

8.Don't Think It's A Sin

9.Confused

10.Reverse

11.Fit You (BONUS TRACK from Q Radio Session)

 

YouTube

2.Sad Face


Blindfold - Sad Face (music video)

 

Amazon

Faking Dreams

Faking Dreams

 

 

-------------------------------

あれるげんふりー始めました

アーティスティックかつ分かりやすい文章。的確な着眼。たまに吐く真っ当な毒。

音楽レビューって何となくそんなイメージ持ってます。

 

しかし残念ながら、ここはしょーもない頭をこしらえてしまった私が戯言を並べる音楽レビューもどきブログです。

しょーもない頭で戯言は書きますけども、リアルガチ本気でしょーもない戯言書き殴るスタンスでございます。

毒を吐けない優男が、導きの手を斜め上からスッと差し伸べて、音楽の幅を広げる手助けをしていこう的なレビューです。とか自分で言っちゃう辺りがしょーもないですね。

肩毛フェチよりもニッチな層を狙った音楽レビューやっていきます。

 

というのもですよ、

食べ物も化粧品もオーガニックまみれな時代。

硬くて弾力のある食べ物は敬遠される時代。

アレルギーで命を落としかねない時代。

音楽レビューにおいても、そういうの在るべきです。


最大限に煮詰めてフニャフニャ、無農薬かつ遺伝子組み換えでない、しかもアレルゲンフリー。優しいぃ…。

そんな老若男女LGBTその他問わず誰でも安心して閲覧できる音楽レビューもどきブログ目指します。

 

今日もイベリコ豚ローススライスをイベリコ豚ロールスロイスと見間違える見事な疲れっぷりなんで、私以外のイベリコ豚ロールスロイスに見間違える層の日本人には、この優しいレビュー需要あるかなーと。

 

て事で不定期更新で始めます。

 

基本的には

・基本的には批判しない。何故なら私がチキンだから。

・曲単位かアルバム単位かは気分。

・点数は付けない。実際に己の耳で聴くに至るまでの助け舟程度と考えてくれれば。

・あとは自由(というか適当)。

こんな感じです。箇条書きから止め処なく滲み出でる小心者ゴマスリ野郎感…。

 

あれるげんふりー、よろしくお願いします。