あれるげんふりー

アレルゲンフリーと謳った音楽3割 雑談7割の添加物まみれブログ。

Dakota Suite - Signal Hill

 

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英国産スロウコア/サッドコアDakota Suite、2000年リリースの3rd。

男性VoのChris HoosonとRichard Formbyが中心メンバー。その他のメンバーは固定されていないようです。

こちらは視聴して気に入ったので購入。モノクロだからジャケ買いとか、そんな幼稚なことしませんよーははははははははははは。

どうやら1998年から20枚以上アルバムをリリースしているという、かなりのハイペースさんです。

公式HPによりますと、今年の9月23日にも、ドイツのレーベルKaraoke Kalkからアルバム"The Sea Is Never Full"をリリースするようです。レーベル名が頭に引っかかってアルバム名まで入ってこないと思いますが。

 

そんな鬼才Chrisさん、デビューから2年目である今作ですが…

もう既にベテランの貫禄。音楽のベテラン臭は当然凄い、それに加えて人生のベテラン臭はもっと凄い。

「齢六十、幾多の苦難を乗り越えてまいりました。」こんな大御所俳優みたいなセリフを言える人が作った音ですよ、これは。

酸いも甘いも噛み分けすぎてて音の選択に無駄がない。今流行りの北欧家具以上に無駄がない。

Chrisのダウナーな歌声が、手数の少ないドラムとギターに乗っかる。何だか楽器一つひとつの音色が湿っぽくもあり、憂鬱の一言が似合いますね。

しかし、基本は憂鬱でありながらも、途中で温かみのあるトランペットも絡んできます。その音色がちょっとした幸せを表している様にも感じるわけで、完全にふさぎ込んでしまうような憂鬱ではないんですよ。

日々のマンネリに辟易した現代人が、ベットの上で腐りながら豆電球をボーっと見つめて、はたまた、大切な人を思い出して物思いに耽るような。そんな、ぼんやりした鬱加減ですかね。

この妄想に至ったのも、音のコンパクトさがその雰囲気を醸し出していたからであって。ちょっとそれに即したお話を。

以前、音楽に精通した方とお話しさせて頂いたとき「休符にも意味がある。休むためのものじゃなくて、その無音も音楽。」と仰っていました。

なるほどなと。音は詰まってりゃ良いってもんじゃねぇってことですよ。さらに言えば音楽でシンプルを極めるって、誤魔化しが効かない分ある意味真の究極なのかもしれない。…深い。

これ、正にそれです。一音一音の間に感じる静寂を楽しむ音楽です。楽器の余韻が混ざり合う心地良さを存分に堪能できる一枚です。

 

さて、個人的な考えですが、落ち込んでるときに聴く曲ってダウナー系が良いんですよね。

気分が下降している最中に、それに逆行するアップテンポを聴くこと…それって麻酔打って痛みをごまかしてる感覚に近いんですよ。

そうするよりも、いっそダウナー系を聴いてドン底までとことん落ちてやりゃ良いんですよ。後は自然と上昇する一方なんですから。

アレです、風邪は自然治癒が一番良いってやつです。体が頑張るから免疫を高めてくれるってやつです。

免疫が高まれば、強くなるんです。「心」が強くなるんですよ。

 

…ま、そんな私は毎年の様に風邪引きまくっても免疫が一向に高まらないんですがね。

なんでや。ふざけんな。

 

結論 : 落ち込んだときこそDakota Suiteで自然治癒。けど風邪引いたら病院に行きなさい。そのために病院はある。

 

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【トラックリスト】
1.The Cost Of Living
2.Close Enough To Tears
3.Clean Linen Sheets
4.Signal Hill
5.A View Of The Sea
6.Riverside
7.Raining Somewhere
8.Morning Heavy
9.I Turned Away So That I Might Not See
10.When Skies Are Grey

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1.The Cost Of Living


Dakota Suite - The Cost of Living

 

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Signal Hill

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