深夜テンションを刺激する音楽
一人歩く夜の秋。
少し肌寒い風が薄着の下を通り過ぎる。
帰路に続く長めの緩やかな坂。
足取りは気持ち遅くなる。
切れかけの街頭がアンニュイな心を刺激する。
23時ともなると見渡す限り人影はない。
耳元のカナル型イヤホンは現実を遮断する。
同時に体内へ雪崩れ込む悦の音塊。
何だかトリップしているようだ。
体が横に揺れてきた。
首もリズムに合わせる。
のってきたぞ。
手元もビートを刻み始めた。
たった今OLが早足で自分の横を通り過ぎた。
えっ見られてた?恥っ恥っえ~時間戻したい戻したい戻したい絶対今心の中で何か馬鹿にされてるやん死にたいキツイキツイもう無理やどう生きようこれからマジできっ(ry
…そんなハプニングを産んでくれる最高な音楽大好きです。
少しだけ赤裸々な実例を。
例えばDesignerはいい例。
勿論、彼と言えば『Panda』みたいなところありますが、個人的に深夜テンションを刺激するのは『Talk Regardless』だったりします。ジャケ写の様なアンティークな妖しさが押し寄せるサウンドは、夜のイキり倒した感性にグッとくる。
またはJhene Aikoも。
水の匂いが漂ってくる艶めかしさがある。聴いていると「あれ?俺って三十路手前の危険な恋に手を出してるOLだったっけ?」みたいな錯覚に陥る。自分で書いていても、そんな錯覚に陥る自分の精神状態は怖いです。
最後にロシアのHip HopアーティストT-Fest。
極寒の地ロシアから繰り出されるトラックはなんか全体的に冷たい。だから夜に合う。
だから必然的に深夜テンション御用達です。
他にもThe WeekndだってTrippie Reddだって、はたまたOpeth、Andy Stott、どんなジャンルでも深夜テンションに合うのありますので、自分の心に棲む厨二病とゆっくり会話して、厨二心をしっかりと安心させてやってくださいね。
ふと思ったことを、箸休め的に記事書いてみましたが…
やっぱり深夜テンションやめられそうにないです。
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草東沒有派對 - 爛泥 【曲レビュー】
宜しければ曲を聴きながら読んでやってくださいな。
草東沒有派對(No Party For Cao Dong)
台湾のポストロック。「醜奴兒」収録曲。
「台湾のインディー熱いぜ!熱いぜマジで!」と周りで騒ぎ立てていた友人がチラホラ。
いやいや俺はヘヴィメタルとヒップホップとエレクトロニカで充分だから。傍から見たら水と油と船レベルに親和性のない三つ巴のジャンルがガチボコの喧嘩してる状態だけど、俺はそれ生きてるからいいもん。いやまぁ喧嘩してるけど。
てな感じで台湾ロックは特に気にもしてなかったんですけど、何かよく分からない拍子に聴いたら「…お、おぉん…やるやん…」みたいな小物感が滲み出る感じに圧倒されました。
中々一筋縄ではいかない奥深い音楽を作る地域ですね。
地理、市場規模的に考えると日本の音楽からの影響は色濃く受けていると思うんですが、それだけでは語れない色々な影響が色濃く見えるんですよね。
ちょっと詳しくは調べていないんですが、北欧の匂いがプンプンする。スウェーデンとかアイスランドとか。MewとかSigur Rósみたいなドリーミーで儚げな空気感がプンプン。シューゲイザー、ドリームポップ、ポストロック界隈がすんげぇです。
要するに…
中華民族特有の旋律+日本のポピュラー音楽+北欧の空気感=台湾ロック
といった印象でございます。
そんな只者でない台湾ロックの中でも一際気に入ったバンドが草東沒有派對。
勿論、先に挙げた音楽性が混ざりあってるのですが、混ざり方のバランス感覚が秀逸。というか日本人の肌に合う調合具合といいましょうか。
メロディは中国歌謡の様にエキゾチック。かつポストロックの湿り気ある空気感。静と動が際立つ曲構成。キャッチーで、憂鬱で、落ち着けて、盛り上がれて…芸術が過ぎますよって感じです。
あぁ…日本の大型野外フェスで、土砂降りの雨の中、ファンの中でひっそりと語り継がれる伝説のライブやりそう~…って妄想してます。
それくらい妄想が捗るいい音楽。
そんな土台に乗っかる、あるモノもそりゃあヤベェです。
猿は流石に無理だけど、人間なら誰でも思う位当然なこと言いますね。
歌声ってめっちゃ大切ですね。
ってことを爛泥を聴いて思いました。
野太さと素朴さ、力強さと脱力感、一見相反する性質同士が共存している気がします。
決して奇抜な声ではなく、寧ろ身近にいそうな声質。けど無性に惹きつけられる。
ヤバいですね。ヤバいです。男心に火をつける声です。
不器用さで高倉健の次に評価されているほど女心が分かっていない私なので、女心に響くかはわかりませんが、兎に角、男の心を揺さぶるエモーショナルさです。
特にサビの最後、スラーが掛かった尻上がりに歌うやつ!もう私好みにも程がありすぎて、頑張って生きている私のためだけに作られた応援歌かな?と傲慢な思い上がりが大暴れする程です。
うん。佳曲であること間違いなし。最高の一曲です。
気に入ったらアルバムごと聴きましょ。損しません。
まぁ、皆さま聴きながら読まれている設定ですので、良さは分かりきっていることと思います。
万万万が一聴いてない人がいたのなら、もう一度違う端末からアクセスし直して頂いて、アクセス稼ぎに協力して貰いたいものですね。
結論 : アクセスし直すならF5押しちゃダメ。何故かって?それは…台湾はF4を推してるからね☆彡☆彡☆彡
…すぐ死ねっていうの良く無いと思うよお兄さんは。
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キャンプのお供にこの音も
タイトルにて氷点下を記録するヤバい駄洒落をブチかましたくなる残暑の折、この愚ブログに彷徨いなされた皆様におかれましては益々戻るボタンを押す心が強まっていることと思います。
戻らないでくださいお願いします。
暑かったり雨だったりで自律神経のバランスを弄ばれて狂ってるだけです。
さてそんな残暑の厳しい最中、私は8年ぶりにキャンプに行ってまいりました。
今はグランピングなるフォトジェニックの極みインスタグラマー歓喜必至なオシャレキャンプもあったりしますが、それではありません。
今回行ったキャンプ場は、半端ない山奥、街灯は無い、電波は届かない、キャンプ場外でちょっとした土砂崩れが夜中に発生し警察がくるという、半強制的にブランクを感じさせる隙も与えてくれない場所でございました。
そんな自然のど真ん中、偶然降った雨がタープを打ち付ける音という、最高のヒーリング音楽に包まれます。
至上の癒し空間がある。ならば、ちょっと背伸びして苦味の強いIPAを片手に、タバコを燻らせ煙をぼんやりと眺める。さて、雨の音も楽しんだし仕上げに音楽を聴…あ、聴きたい音楽入れてくるの忘れました。
こんな事が起こりました。事件です。
ということで、皆様には準備をしっかりして素敵な時間を過ごして頂くべく、今まで紹介した記事の中から、キャンプ場で聴いてほしい音楽を偏見でお勧めしちゃうぞっていうコーナーです。
では早速どうぞ。
1. Mo Kolours - S/T
昼下がりに一杯やるときに聴けばもうリゾート地ですよ。
2. Dakota Suite - Signal Hill
静寂を聴かせるDakota Suiteのサッドコアは豊かな自然と調和しそう。
早朝のコーヒー、これ聴きながら飲みたかったよ…。
3. Bonobo - Migration
フジロックでも自然の中プレイしたBonoboさんが合わない訳ない。
大都会にも大自然にもマッチしちゃうBonoboさん素敵抱いて。
4. Ametsub - Mbira Lights 1
日本を代表するアーティストAmetsubの、民族楽器ムビラを用いた一枚。
ムビラの音色が涼しげで納涼によし。
5. 6LACK - Free 6LACK
R&Bとアンビエントの折衷サウンドは夜に半端なくマッチすると思われます。
「記事では都会最強って言ってたじゃん」等の意見は一切受け付けません。
以上、お気に召すものがあれば幸いです。
これらをお供に大人なキャンプをどうぞ。
あ、くれぐれも時間帯と音量は、紳士淑女の考え方で。
お隣さんに聞こえちゃう大音量ダメ、ゼッタイ。ヘッドホン推奨よ。
私は紳士なので、その場で聞けなかった悲しみを木々(フローリング)に囲まれた空間で泣きながら独り静かに聴くことにします。
うるさい独りが好きなんじゃい…。
6LACK - Free 6LACK
米国産R&B、2016年リリース。
突然ですが私は都会が好きです。
田舎か都会どちらに住むといわれたら、被せ気味に即答するレベルです。
もしですよ、田舎派の人と問答でバトる機会があるとしますよ?
都会は煩くて疲れるじゃんと言われたら、
そのためのベッドタウンじゃんと返します。
都会には自然がないじゃんと言われたら、
独自の進化を遂げた無駄にデカい虫がいるよりはマシじゃんと返します。
人との繋がりが希薄じゃんと言われたら、
それはもはや個人の問題では?と返せますし、
極めつけに、なんでも物価が高いじゃんと言われたのなら、
それはあれやん、その、諸行無じょ…違うな、世の常みたいな…?(…うるせぇな)と返せるのです。
だから都会は孤高の存在なのです。
要するに何が言いたいかと申しますと
都会でオシャンな音楽を聴くとアガるよね⤴⤴⤴
これです。
ということで、今回紹介するアルバムは6LACKの作品です。
6LACKと書いて、読み方はブラック(black)です。
于ョ─ゥヶゑωτ″すレナー⊂″。
1990年代後半の元気な渋谷が脳裏に浮かぶ、とても良い名前ですね。
ディスってませんよ。
肝心の音楽性はほぼパラパラみたいなやつです。嘘ですR&B meets Ambientです。
根底はアーバン香漂うR&Bですが、全体的にアンビエント特有のこもりに包まれています。馬鹿っぽく言うとほわぁあ~ん、ほわぁあ~ん、って感じです。
6lackは非常に艶っぽい歌声の持ち主の、The R&Bシンガーなのですが、出身自体はラップバトル上がりだそうです。
その影響はしっかりと楽曲の中で色濃くでており、他のR&Bとは一線を画すものとなっております。
#1は、俺はこういう音楽やってますと言わんばかりの、挨拶チューン。
導入部分で民族楽器の笛のような音色がアンビエントの靄から顔をのぞかせます。そして6LACKは初っ端から畳みかけるように言葉を発していきます。まさにHip Hopの影響を色濃く感じます。うんうん、わかりやすく格好いい。
#2はトラップ調のHip Hopが割と前面に押し出されスリリング。しかしながらR&Bのスムースさも兼ね合わせていて流石。
#3に関しては完全にキラーチューン。スローなテンポで冷たい雰囲気の中を、6LACKが様々なフロウで縦横無尽かつ滑らかにスルスルと動き回る。深海のタコさんかよと思うくらいに。深海のタコさんがそんなに動き回るのかどうかは別として、それくらい衝撃的な佳曲。
#4も前曲に劣らぬクォリティ。こちらはR&B特有の艶やかさがジワジワ押し寄せてくる。
#6は高音のキラキラしたサウンドと胸に響くような重低音の対比が始終美しいし、6LACKの声質の世界観と絶妙にマッチするので、普段なら恥ずかしすぎて言えたもんじゃない「ジャズィ~やな」というシェイムワードを思わず口走りたくなる、これまた名曲。
そして最初の落ち着いたパートからガッとトップに持っていくのが巧すぎるやろと脱帽する#7。ほんと構成がテクニカルで聴かせてくれます。
#9と#10はひとつながりの様な展開に思えなくもない。物憂げなピアノをアンビエント空間が包み込む#9は始終憂いに満ちているようである。#10でも変わらず物憂げなピアノが軸ではあるものの、Hip Hopのビートと歌唱法で違いが生み出されている。ドラマチック。
最後の#11は9分越え。9分とアルバムの中で群を抜いて長い楽曲ではあるものの、決して中だるみすることはない。むしろ一つの短編映画を見ている様な感動すら覚える。
最後も前曲、前々曲同様ピアノで締めくくっております。てことは、これも含めて3部構成ってことなのかな?いずれにせよ最後にピアノ&ノイズで占めるのはズルいぜ兄貴…。
あぁ…これは個人的に半端ない名盤です。
夜の都会に灯るネオンが目に沁みちゃう光景にピッタリ合うアルバムとして紹介しようとしたけど、そんなもん小賢しいわってくらい名盤です。
これは都会だけの範疇で括ろうとしていた私も反省しておりますので、お詫びに田舎の良さも紹介しなくては。
田舎って、土地名+ジャスコ=〇〇ジャって略しがちで何か良いよね。
褒めてますよ。
結論 : 都会とか田舎とか関係ないよ。皆で6LACK聴こう。私は断固として都会派だけどな。
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【トラックリスト】
1. Never Know
2. Rules
3. PRBLMS
4. Free
5. Learn Ya
6. MTFU
7. Living U
8. Gettin' Old
9. Worst Luck
10. Ex Calling
11. Alone / EA6
【YouTube】
3. PRBLMS
【Amazon】
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【番外編】プロ映画リハビラーへの道①
皆さん映画はお好きですか?
今や娯楽として確固たる地位を得ている映画、もはや娯楽を超えてるかもしれません。
楽しみ方も人それぞれ。
友達と一緒にマーベル作品で盛り上がる。
恋人と恋愛映画なんて最高の大イベント。
一人でヒューマンドラマ観て人生の指標を得る。
どんなシチュエーションでも映画は主役にもなるし脇役にもなってくれる。
今の気持ちに寄り添ってくれる。アドバイスもくれる。
はは、なんだか映画って、人生のスパイスですね。
…え、私ですか。
…年に1本くらいは観ますけど。あ?
てことで、今現在、塩ひとつまみ程度のスパイスしかかかっていないのが我が人生の現状です。
非常に由々しき事態です。
冒頭でクソ恥ずかしいこと口走ってた奴が観る本数とは到底思えません。
そんな訳でございますので、我が人生にむせ返るレベルの香辛料をガンガンぶちまけるべく、映画を嫌になるほど堪能しようキャンペーンを実施したいと思います。
とは言っても、何を観たか忘れないように広告の裏に綴るメモ代わりみたいにこのブログを悪用するだけです。
ストーリとかネタバレとか、一切しませんので御安心くださいませ。
観た中でも特に気に入った作品を2、3程ピックアップして戯言述べていこうと思います。
■ The Fall / 落下の王国
「映像美やべぇ」、この口コミで惹かれ鑑賞。
全体的に色調が黄色く感じたけども、映像美を謳う映画はなんとなくこんな感じなイメージある。
広大な自然と建築の美に、どやぁぁぁぁ!って具合に圧倒される。とにかく圧倒される。CGでない本物の美しさをこれでもかと堪能できる。
ロケ地はインドなので、観終わった人は「俺、インド行ってくるわ」と大学3年生みたいなことを言い始める事間違いなし。
「自分」はインドで探しても無いだろうけど、「美しい風景」はインドで探せそうですね。
■ Kingdom of Heaven / キングダム オブ ヘブン
みんな大好きオーランドブルーム主演作。
中世ヨーロッパの世界観が好きなので観ました。
この映画、何がすごいって攻城戦の迫力が凄まじいです。
男なら一度は魅了される攻城戦。カタパルトで攻撃されるシーンとか城内のパニック加減がひしひしと伝わってくる。
我々今を生きる者としては、カタパルトと言えばSASUKEでお馴染み人間カタパルトですから、平成は平和なんだなぁと今この時代に生まれたことを感謝しちゃいました。
■ Troy / トロイ
ブラピちゃんとブルームちゃんのダブル主演。
またオーランドブルームですか!って感じですが、奇跡の御顔だから仕方がないよ…。
男性からしたら、無敵のブラットピットがとことん無双する血沸き肉躍る映画です。
女性からしたら、ガチムチの肉体美のブラットピットが拝める目の保養映画です。
オーランドブルームの役は…うん。格好良いんだから良いんじゃないですかね。
あ、そうそう。
PCで見る際は、DVD入れたらスパイウェアが入るわけではないと思うんですけど、一応カスペルスキーとノートンとウイルスバスター入れとけば安心だと思います。あとウイルスだった場合に備えて、念のためマスクもしておいたほうがいいと思います。
■ The Martian / オデッセイ
■ Er ist wieder da / 帰ってきたヒトラー
■ Pixels / ピクセル
■ Assassin's Creed / アサシン クリード
まだまだ観ていきますよ。